Posted by Jun MUTO on 2022/09/04 in お知らせ
2022年9月12日(月曜) 午前0時頃から午後1時頃まで、レンタルサーバーのメンテナンスやそれに伴う設定変更作業のため、当ブログを停止いたします。
長時間の停止でご迷惑をお掛けしますが、ご容赦いただきますようお願いいたします。
2022年9月12日(月曜) 午前0時頃から午後1時頃まで、レンタルサーバーのメンテナンスやそれに伴う設定変更作業のため、当ブログを停止いたします。
長時間の停止でご迷惑をお掛けしますが、ご容赦いただきますようお願いいたします。
昨日、「Trail of Cthulhu」の日本語版がグループSNEから出たそうです。(実物はまだ見てないのですが)
Group SNE | 製品情報 | 暗黒神話TRPG トレイル・オブ・クトゥルー
今を逃すともう機会もないと思うので、2年くらい前に内輪向けに書きかけて放置していたGUMSHOEシステムの紹介文を、以下に載せておきます。Investigative Abilities(調査アビリティ。日本語版トレイル・オブ・クトゥルーでは「探索技能」と訳されているようです)周りのみの中途半端な内容ですが。
Pelgrane Pressが出している複数のRPGで用いられているGUMSHOEシステム(ガムシュー・システム。gumshoeには「探偵」の意味もあります)について、ちょっと簡単な紹介を書いてみます。
Pelgrane Press: https://site.pelgranepress.com/
GUMSHOE Systemを使用したRPGの一部
たぶんこれが一番知名度が高いと思います。Chaosiumからわざわざ許可を取って作っている、Call of CthulhuのGUMSHOE移植版と言える1920-1930年代クトゥルフ神話もの。
ヴァンパイア・スパイ・スリラーと謳っています。国際的犯罪組織の裏側にヴァンパイアたちが潜んでいる世界設定で、組織壊滅を目指す政府諜報機関の(元)エージェントや協力者をプレイします。
オカルト的手段を用いるテロリストに対抗する秘密組織のエージェントをプレイします。
いろんな星で起こる事件・揉め事を解決していくスペースオペラを謳っています。
近未来都市で超能力犯罪を捜査する警察もの。
例に挙げなかったものも合わせるとホラー系が多数を占めますが、それ以外のジャンルも取り揃えたラインナップがあります。
(現在ではPelgrane Pressだけでなく、Evil Hat ProductionsのBubblegumshoeなど他社からもGUMSHOEシステムを使用したRPGが出ています)
GUMSHOEシステムの売り文句は「調査・情報収集に重点を置いたRPG」。
こういううたい文句のRPGは他にもありますが、GUMSHOEはとてもシンプルな手法で調査・情報収集を処理しています。
これが非常に身も蓋もない方法なのですが、RPGプレイの現場の実状をよく理解した上で、RPGにおける情報収集の処理の問題を解決しているように私には思えます。
単純に言えば、「サイコロを振らない。ランダム要素を用いない」です。
適切な状況(場所・相手・タイミング)で適切なアビリティ(Ability。他のRPGの技能にあたるもの)を使用すると言えば、情報は必ず手に入ります。
条件は、適切と思われるアビリティのいずれかを1ポイントでも持っていることと、プレイヤーが適切なシチュエーションでそのアビリティを使うと宣言することです。
(GUMSHOEのルールでは、(1)適切なアビリティを有していること、(2)適切なシチュエーション、(3)プレイヤーのアビリティ使用宣言、の3つが条件という書かれ方をしていますが、前述のように2つという説明でもいいんじゃないかと勝手に思ってます)
私はアドベンチャーゲーム方式と呼んでますが、コンピューターRPGでも同じですね。というかTabletop RPG以外のほとんどのゲームでは(情報を隠すことが前提のゲームを除く)、適切な状況で適切な行動を選択しても「プレイヤーの運が悪かったから(サイコロの出目が悪かった、カードの引きが悪かった等)」というだけでゲームの進行に必要な情報が手に入らないなんてことには普通はなりません。
言ってみれば、「クトゥルフ神話TRPG (Call of Cthulhu)」で、
『謎の失踪をした人物の書斎を捜索することになり、図書館(Library Use)技能や目星(Spot Hidden)技能の判定をさせたら全員が失敗して、その人物が何を調べていたのか何を知っていたのかわからず、他に情報を知っていそうなNPC(ノンプレイヤーキャラクター)もいなくて、今後どう行動していいのか途方に暮れる』
という状況を経験したキーパー(ゲームマスター)は少なからずいると思いますが(※1)、それが回避できるわけです。そもそもそうならないようになっています。
(※1 そしてゲームを進行させるため、できない予定だった再挑戦をさせたり、無闇に判定ボーナスをつけたり、急遽いろんなことを知っているNPC(ノンプレイヤーキャラクター)をでっちあげたり……。ちなみに私は依頼者NPCに技能を追加して捜索に参加させたことがあります。プレイヤーキャラクターに頼む必要無いじゃないか、てことになりますが)
GUMSHOEシステムの調査・情報収集ルールについて誤解の無いようにしておきたいポイントとしては、適切な状況での適切なアビリティ(技能)の使用が必要なのは他のRPGと変わらないので、プレイヤーに甘いわけではないというところです。
もちろん、ちゃんとした選択をしたのに運の悪さだけでシナリオ進行が滞ってしまってプレイヤーたちにフラストレーションが溜まってしまうことも回避できるわけですけど。
どちらかと言えば、運が悪くて救済策も含めたすべての判定に失敗してしまう可能性をまったく考えに入れていない、うっかりしたマスターや考慮不足のシナリオにとっての救済効果のほうが大きい感じがします。
さて、情報は適切な状況・適切なアビリティの使用で手に入りますが、では、アビリティの数値は何に使うかというと、情報収集の際にゲーム上有利になる情報・アイテム・金品を得ることや、相手NPCに好感を持ってもらって助力が得られることなど、何らかの利益を得る可能性がある際に用います。
これらの利益は適切な状況・適切なアビリティの使用に加えて、アビリティ・プールのポイントを利益の効果・重要度に応じて1、2ポイント消費することで得ることができます。
(アビリティプールはゲーム開始時はアビリティ値と同じ。消費した分はシナリオ終了後などに回復します。なお、アビリティプールが0になってもアビリティ値は別なので通常の調査・情報収集はできます)
この利益の定義は同じGUMSHOEシステムでも各ゲームでゲーム内容に合わせてマイナーチェンジされていて多少違っています。例えばスパイものである「Night’s Black Agents」では、通常の情報収集では記録・痕跡が残ってしまうところを、記録を残さずに情報を手に入れられることが利益の例の1つとして挙げられています。
話は逸れますが、他のRPGではアビリティ(Ability)は「能力」や「特性」を指す用語として使われることが多いと思います。しかし、GUMSHOEシステムでは一般のRPGの能力値にあたるものが存在しません。
GUMSHOEシステムでのアビリティは、一般アビリティ(General Abilities)と調査アビリティ(Investigative Abilities)の2つに分類されます。これらはおおよそ他のRPGの技能にあたるものですが、他のRPGのヒットポイントや正気度にあたるものが一般アビリティの中に含まれています。(2020年12月29日訂正:以前の稿では特殊アビリティ(Special Abilities)という分類があるように書いていましたが間違いでした)
と書いてきましたが、最近のGUMSHOEシステムを使用したRPGでは調査・情報収集のルールに大きな変更が加わっているものがあります。今後すべてのGUMSHOEシステムに反映されるかどうかはわかりませんが。
新ルールでは、調査・情報収集関連のアビリティ(Investigative Abilities)は数値を持たず、アビリティを持っているかいないかだけになります。
アビリティごとのプールポイントの代わりに、プレイヤーキャラクターごとにプッシュ(Push)というものがシナリオ開始時に2ポイント程度与えられます。プッシュは任意のアビリティでの調査・情報収集で何らかの利益を得る可能性がある場合に使用でき、1ポイント消費すれば利益を得られます。
有力な助力者を得たり、金銭的な利益を得たり、ストーリーで有利になる何かを得たりといった利益の定義は以前のルールと似ていますが、プッシュの回数が限られているので効果・重要度が低い利益についてはプッシュの対象にしないようになっているようです。
GUMSHOEシステムの調査・情報収集ルールの話だけでちょっと長くなってしまいました。一番話したかったことはこの調査・情報収集部分なので、ここで終わりにします。
とても身も蓋もないルールではありますが、「調査・情報収集に重点を置いたRPG」だからといって、ルールが複雑になったり、判定の手順が多く手間がかかったりするばかりが能じゃないぞ、というのがGUMSHOEシステムの見どころだと思います。
Kultの第4版ルールブック「KULT: Divinity Lost - 4th Edition Core Rules」が一般向けに発売されました。
Kultでは初めて電子書籍版(PDF)も発売されています。電子書籍版があることですぐに絶版や入手困難になってしまう不安はかなり軽減されると思います。
ルールは第3版以前とは大きく変わりました。Lumpley Gamesの Apocalypse World を元にした Powered by the Apocalypse (PbtA。別名Apocalypse World Engine) をベースにアレンジを施して使用しています。(参考: Powered by the Apocalypse - Wikipedia英語版)
以前に紹介したKULT: Divinity Lostのクラウドファンディングの結果、予定より遅れつつですが、KULT: Divinity Lost関連製品が出始めています。
シナリオなどのPDF版(電子書籍版)が、DriveThruRPGで一般向けに販売開始されています。基本ルールブックはまだ一般には出ていませんので、これだけではプレイできないのですが。
(注: すべてAdult Content(大人向け)扱いなので(Gamemaster Screen, Tarot Cards以外)、DriveThruRPGにログインしてAdult Contentを表示する設定にする必要があります)
KickstarterのBacker(支援者)向けには基本ルールブックのPDF版もすでに提供されていますが、一般向け基本ルールブックは今のところ11月発売予定となっています。
9月9日追記: 各商品の印刷版の予約は以前からModiphiusの通販サイトで受け付けていましたが、Helmgastの通販サイトでも予約受付が始まっています。
ブログを設置しているサーバーが、2017年12月19日(火曜) 午前1時~午前6時の間で1時間程度、メンテナンスのため一時停止します。時間帯からしてあまり影響は無いと思いますがお知らせしておきます。
(サーバー運営会社の告知参照)